当ギャラリー常設展「夢路をたどる」の作家、蛯子睦月さんに伺ったお話を元にコラムをお届け。
今回は、DM作りのポイントや、集客の取り組みについてのお話です。
もらって嬉しい、そのまま飾れるDMを
どんなDMを作るかは、作家としてのスタイルによりますが、基本的にはもらって嬉しいDMを作るようにしましょう。例えば、DMを「タダでもらえる絵(作品)」として考えるならば、受け取ったDMをそのまま飾れるように、絵を入れた方には文字や日付を入れず、絵だけの面にしておくと、いつまでも飾ってもらえるかもしません。
もらって嬉しいかどうか、そのまま飾りたくなるか。そして出来れば、受け取ってから捨てにくくなるDMだとなお良いでしょう。可能な限り絵がたっぷりのDMにするなどして、飾る価値があるDM、ゴミ箱へ直行しにくくなるDMになるような工夫をしましょう。
DMは、あらゆるところに置かせてもらう
DMを郵送することもあるけれど、色んな人の目に付くよう、置けるところには置かせてもらうようにしましょう。馴染みのギャラリーや友人、知人のつてがあるお店、もし職場が美術や芸術に関わるところなら、職場にも遠慮なく置かせてもらって、可能ならどんどん配ってしまいましょう。
馴染みのないギャラリーでも置かせてもらえそうなところには置かせてもらって、会場の近くや会場までの道のりといったところにも、工夫して置かせてもらえないか知恵を絞って働きかけてみることも大切です。
使えるSNSは全て使う
集客用に新たにアカウントを開設したり、新しいSNSを始めてみる必要はないと思いますが、すでに使っているSNSのアカウントがあれば、全てのSNSで宣伝して、とにかく知ってもらう、認知してもらうようにしましょう。
ただ、一方的に発信するアカウントにはならないよう、普段の使い方に気をつけつつ、普段の創作活動の様子や、展示作品に関する情報など、作家としての自分や自分の作品を知ってもらう活動にも注力するようにしましょう。
ギャラリーが手伝ってくれることもある
会場自体に集客力があったり、自然と人の往来がある場所だったりすることもあるし、会場が積極的に新聞各紙やテレビ、業界誌やタウン誌にPRしてくれることもあります。
ただ、そういうギャラリー、会場はそもそも少し良い場所だったりするので、借りる時はちょっと気合がいるかもしれません。ギャラリーのオーナーやスタッフさんによる集客支援、PRが利用料金に含まれるのか別料金がかかるのかといったことも、気になるようなら借りるときに確かめるようにしましょう。
また、ギャラリーの支援が受けられる時でも、自分自身での宣伝活動、集客は手を抜かないこと。自分が一所懸命にならないと、周りに何も伝わらない可能性があります。誰かの支援や幸運を期待するのは、精一杯やれることをやってから、という姿勢を心がけましょう。